怪しげなる電源


そもそもあれは、1999年の6月の初めのことですから、もう大分前のことになります。
いつもの「なんでも掲示板」にて、怪しげなる電源がごくごく一部で(笑)話題になりました。
それ以前から、千石電商さんの店頭横の地下への入り口前にころがっていたんですが、
その置き方や形状から、当然ジャンクものかと思い、気にも留めていませんでした。

実は、「DOS/V magazine誌の1999/6/15号のP.260」にて少し紹介されているものなのですが、
回路の設計と部品の大部分は日本製、国内100V専用で、+5Vと+3.3Vのアジャストができる、
しかも何と、¥1,980−!!という代物なのです。 但し、FANは付属しておりません。

更には、恐るべきことに説明書、仕様書といった類のものも、一切付属しておりません。
「出力電力:総合220〜230W(ファン取付時推定)」云々と書かれた紙が、
店頭の電源がまとめて入れられている籠に、貼ってあるだけです。実に怪しい!

まあ、私も話の種にと思いまして、とりあえず1つだけは購入してはみたのですが、
ほかにも幾つかのストックも有りましたし、直ぐに使う予定もございませんでしたので、
そのまま、自室の天袋倉庫に置き忘れておりました。

全体像です
 こちらが、その電源でございます。

 電源の後ろの部分を良く見ますと、
 ATX電源なのにどういう訳なのか
 サービスコンセントが付いています。
 その代わりといっては変ですが、
 ON-OFFスイッチも電圧切替スイッチも、
 何もございません。


表側?
 表側(上面)というのでしょうか?
 の拡大像です。

 左側に見える2つの穴の脇には、
 画像では見え辛いのですが、
 上が+3.3V ADJと下は+5V ADJ
 刻印が打たれております。

 「DATE.97.03」というのが
 ちょっと気になります。


裏側?
 こちらが裏側(下面)です。

 ここに、外側から90mmFANを
 取付けるようになっています。

 上に少し見える白いものが、
 FAN用の電源コネクタです。
 コネクタは3pin用のものですが、
 当然、2pinしか配線されていません。


電源内部

電源内部の画像です。パッと見た感じ、高級というのには少し程遠いですね。
それでは、少し詳細に眺めてみることに致しましょう。

AC入力部
 AC入力部付近の拡大図です。
 2つある濃紺の四角いものは、
 岡谷電機のXコンデンサです。

 Xコン
 こんな奴です。


中央のコンデンサのような形の黒いものは、サーミスタのようです。

ケミコン
 ケミコンは、このようなものが1つだけ使われております。
 マルコン電子って、日本ケミコンの関連会社でしたよね?

 200V・1000μFって、書かなくっても見えますね。
 85℃品ですね。


嫌な予感
 右に見える赤い線が、+5VSBです。

 そして、左のケミコンに間にある
 トランジスタのようなものは、
 3端子レギュレータです。って、
 このパッケージは...、

 78L05、やはり!あぁっ、いかん!


MOS FET
 中央のヒートシンクには、このようなものがへばり付いております。
 富士電機製のMOS FET、2SK1011 ですね。

 そばに同じ富士電機製の FA5316 がありますので、
 恐らくそれに駆動されているのでしょう。


レギュレータ
 全体像の左下のシンクには、
 3端子レギュレータが並んでいます。

 左は新日本無線製の 7812
 右は松下電子工業製の 7905 ですね。


半固定抵抗
 中央下とその右側のオレンジ色のものが、
 +3.3Vと+5Vの調整用の半固定抵抗です。

 先ほど見たように、これをケースの外から
 調整できるようになっています。

 真中に見えるトランジスタのようなものは、
 シャント・レギュレータです。

 左端に見える 2903 はコンパレータ、
 どちらも新日本無線製です。


出力側
 こちらは出力側です。

 茶色いケミコンは、ニチコン製です。
 左端に写っている黒いケミコンをはじめ、
 他の個所で使われている小型のものは、
 全て日本ケミコン製です。

 部品の大部分は日本製、とありましたが、
 少なくとも国内メーカ製であることは、
 間違いないようですね。


はんだ面
 はんだ面です。
 まあまあといったところでしょうか。

 値段を考えると、良い出来です。(笑)


FANです
 シコー技研さんの0915-12です。
 このFANを取付けます。

 これは以前、空冷さ〜ばのCPU2に
 背負わせていたものです。

 これも同じく千石電商さんで
 買い求めたものです。


それでは、とりあえず点火して様子を見てみましょう。


+3.3Vup  +3.3Vdown

+3.3Vを可変させたところです。凡そ、±0.5V可変可能なようです。
デジタルメータは良いですね。これなら老眼でも大丈夫です。(笑)

+5Vup  +5Vdown

今度は+5Vの方です。こちらの方は+1V、-0.5V可変可能なようです。
少し気になるところがありましたので、もう一つ測定してみました。

+12Vup  +12Vdown

ああ、予想通りでした。+5Vを可変させると、+12Vも一緒に可変致します。
そして、ついに一番気になるところへ...

+5VSB
 170mA...やっぱり!
 これでは最近のMBでは使えませんね。

 う〜ん、どないしてくれよう?(笑)


やはり、怪しげなる物はそれなりに怪しいという、当たり前の結論に達してしまいました。
残念!


で、済ます訳にはやはりいきませんので、次へと続く。

そうそう、怪しげで思い出しましたが、この電源は F通 製との怪しげな噂もありました。(笑)
と、書いておきましたら情報を頂きました。ありがとうございます。
やはり、F通さんの製品に載っているものと同じものだそうです。


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