ZALMAN = 笊漫? ZM300A-APF


それは、またまた何時もの如く1通のメールから始まった。

何々、『電源評価依頼』ですと? また、お客様からの『次回作』へのご要望でしょうかねぇ?
で、差出人はと...。 はぁ? 「株式会社アスク」ですとぉ〜??

えぇっと、『弊社はビデオカード、マザーボードを中心としたPCパーツの卸しをしております。』
はいはい、それは良く存じ上げております。

『このたび新たに韓国ZALMAN社の商品の取扱を開始いたしました。 そのZALMAN社のライン
ナップの中に300Wの電源もございまして、可能であれば是非ご評価の上、忌憚無いご意見を
お聞かせいただけないかと思い、ご連絡させていただきました。』

ふうむ。 ZALMANといえば、扇形のフィンとかダクト付とかの妙なCPUクーラーを作っていらっ
しゃるところという認識しかございませんでしたが...。

折角のお申出でございますし、妙なヒートシンクでも使われていたら面白そうなのでお引受け
致しましょうかねぇ。(笑)


箱
 こちらがその今回のブツなのでございますが、
 意外と申しましょうか実にシンプルな箱に入って
 おりますね。

 こりゃ、妙なヒートシンクは期待薄かな?(笑)

 ご覧のように、ZALMAN Tech Co., Ltd.
 いうのが、正式名称でございます。


箱・横1 箱・横2

CNPS = Computer Noise Prevention System』は、そのシステムを初めて開発したZalmanの
商標です。 とか何とか能書が書いてございますが、こちらの電源は Active-PFC を搭載し、
また筐体内温度によりFANの回転数を制御しているようでございますね。

Zalman のサイトに拠りますと、「CNPSは、従来のコンピュータのノイズ(30dB以上)を聞き取れ
無いレベル(20dB以下)にするシステムで、本当のノイズ・フリーなコンピュータを作製するため
には、この製品と共にZalmanの『NP = Noise Prevention』CPU Coolerやビデオ・カード、そして
人気のあるメーカのHDDを使用しなければなりません。」というようなことが『えーご』で書かれ
ておりました。 『popular』は、「評判が良い」とした方が良いのかなぁ。(笑)

あぁ、大韓民国のメーカでございますので、当然メインは『ハングル』でございますが、生憎
私にはチンプンカンプンでございまして...。(汗)

全体像
 肝心の中身も、このように取り立てて変った
 様子もございません。

 メインコネクタのケーブル長は550mmでござい
 まして、Peripheral Power Connector が7つ
 と Floppy Power Connector が2つとなって
 おります。

 怪しげなコネクタも、ございません。(笑)


後部 前部

Active-PFC搭載ということでございますので、当然入力電圧の切替スイッチはございません。
FULL RANGE』と書かれたシールの下には、何も隠されてはおりません。(笑)

ラベル

こちらが、ラベル部分でございます。 箱の横と同様な能書は兎も角と致しまして、+3.3Vは28A、
+5Vは30Aで+12Vは15A、+3.3Vと+5Vの合計出力制限は180Wとされております。

んで、ラベル中央の『UL File Number』を見て「おやっ?!」と思ったのですが、ちゃんとラベル
の右下隅に小さく小さく書かれておりますですねぇ。(笑)

こちらの品物は、SPI Electronic のOEM品でございました。

う〜ん、『腑分け』前に正体がバレてしまったのでは、面白味がございませんですねぇ。(汗)

底面
 底面の様子はこのようでございまして、SPIでは
 お決まりの『W/NOISE KILLER』のシールも、
 ちゃんとございます。

 スリットから伺えるヒートシンクも、お馴染みの
 ものでございますようですねぇ。(汗)


まぁ、乗りかかった舟でございますし、取り敢えず『腑分け』することに致しましょうか。

開腹
 むむっ、ヒートシンクに『べた』にサーミスタが
 括り付けられておりますね。

 もう1つ、ヒートシンクに括り付けられております
 ものは、フェライトのようでございます。

 ACインレットからメインスイッチを経て基板に
 入る途中のラインが、2巻しているようでござい
 ます。


インレット
 ACインレットには、ご覧のようにXコンやYコン
 が、ぶら「下がったり上がったり」致しており
 まして、余り良い眺めではございません。


入力部
 右端の黒い2本のラインが、ACからの入力に
 なります。

 その手前に転がっておりますのが、ヒューズで
 ございますね。(笑)

 トロイダルとXコンに押し出された形のパーツが
 3次元的に配置されております。
 この状態では、基板のシルク印刷も確認出来ま
 せんが、サージアブソーバでしょうか?


そのお隣
 こちらでも、3次元配置が駆使されております。

 ブリッジは、『無音の響』ことFSP400-60GN
 と同じく、Taiwan Semiconductor Co., Ltd.
 (TSC)のものでございますが、こちらはKBU605
 でございます。

 お隣のトロイダルが、PFCの昇圧用でござい
 ましょうか?

 トロイダルの陰に、何かございますね。

その奥
 で、覗き込んでみましたが、やはりスタンプは
 見えませんですねぇ。(汗)

 右手には、『L字型』のシンクを背負ったものも
 ございますが、こちらも不明でございます。

 中央下部の白いフォトカプラの左側お隣には、
 如何やらサーミスタが埋もれているようで
 ございます。(笑)


1次側
 こちらのケミコンは、Rubycon の450V・180µF、
 USCシリーズでございます。

 左手に少しだけ見える小基板が、PFCではない
 かと思われます。

 えぇっと、奥のヒートシンクに取り付けられて
 おりますものは、...。

 ややっ?!


フェライト?
 型番はこちらの画像をご覧頂ければ明白です
 が、問題は「」でございます。

 これは、フェライト・ビーズ でございますね。

 確か、ニプロンの奴でこれと同様な使用例が
 ございましたが、それ以外のものでは拝見した
 覚えがございません。


実は、上の方の画像を良く良くご覧頂けると解るのですが、ブリッジやトロイダルの陰に隠れて
いるもの、『L字型』のシンクを背負ったものも、やはりフェライト・ビーズを履いております。

正体
 そして、その足許の部分にこの電源の正体を
 示すものが印刷されております。

 腕が悪いために左側が光ってしまいましたが、
 『FSP300-60PLN』とございます。

 おっと? 左上で銅線が巻き付いているものも、
 フェライト・ビーズですね。


小基板裏
 こちらが、小基板の『裏画像』でございます。

 中央に、16pinのパターンがございますね。

 しかしまぁ、チップ抵抗やらコンデンサやら
 沢山貼り付けられておりますなぁ。


覗き込み
 小基板の裏側を覗き込んでみますと、やはり
 フェライト・ビーズを履いた 東芝 の2SK2749が
 いらっしゃいました。

 小基板の方には、Fairchild Semiconductor
 のML4800CPが載っておりました。
 PWMとPFCのコンボ・コントローラでございます。


中央部
 右下には、白と黒のフォトカプラが仲良く並んで
 おりますが、黒い方は SHARP のPC817でござ
 います。 白い方は何者かなぁ?(汗)

 左のヒートシンクにございますものは、手前が
 General Semiconductor のMBR4045PT、
 40A・45VのSchottkyでございます。

 で、その奥には同じMBR4045PTではございます
 が、『LT』というロゴがございます。 何故?(笑)


2次側小基板
 2次側にも、小基板がございます。

 中央やや右よりに8pinのパターンがございます
 が、それ以外には目立つものはございません
 ようです。


発見
 こちらも同様に覗き込んでみましたが、これでは
 何が何やら...。(汗)

 手前の赤線の下に 橙色のものが見えますが、
 これは半固定抵抗でございますね。
 う〜ん、コイツは回せるのだろうか?

 で、この赤線はFANからのものでございまして、
 更に下の方には、サーミスタからの線も入って
 おります。


更に奥
 更に奥の方まで覗いてみますと、ヒートシンク
 を背負ったものがございます。

 コイツは、STMicroelectronics のL7912CVで
 ございます。

 良く見ますと、裏側にも同様のものがくっ付いて
 おりますが、こちらの正体は不明です。

 恐らくは、7905でございましょうが...。


出力部
 こちらで使用されておりますケミコンは、手前の
 緑色の奴は Jamicon のTMシリーズでござい
 ます。
 奥の青い奴は Fuhjyyu の同じくTMシリーズの
 ようでございますね。

 ケーブルの処理に関しては、FSP400-60GNの
 方が良さげかな?(笑)


FAN
 FANは、こちらのものでございます。

 Protechnic Electric という、余り聞いたこと
 のございませんようなメーカのものでございま
 して、型番はMGA8012HBとございます。


裏画像
 さて、主基板の『裏画像』でございます。

 2次側は、かなりぐちゃぐちゃ致しております。
 仕上りとしては、FSP400-60GNの方が大分
 『マシ』だったような。(笑)


それでは、組み戻して点火してみることに致しましょう。

+3.3V +5V +12V

ざっとこのような感じでございまして、低負荷時ではどの出力も、特に振れるような様子も無く
安定致しております。

それでは、先程発見致しました2次側小基板上の ヤツ を回してみることに致しましょうか。

+5VUP +12VUP

左に回しますと、ご覧のように+5Vと+12Vが連動して上昇致します。

逆に右に回しますと、+5Vが4.25V、+12Vが10.40Vを下回った辺りで、システムがタウン致し
ます。


Multi-Connector
 ところで、こちらの製品にはこのようなコネクタが付属して
 おります。

 『Multi-Connector ZM-MC1』という大層な名前が付け
 られておりますが、要は Peripheral Power Connector
 から+5V或いは+12Vを取り出しているコネクタが夫々2つ、
 繋がれているだけでございます。

 Zalman のサイトに一応の説明がございますので、お暇な
 方はご参照下さい。(笑)



マニュアル
 付属しているといえば、このようなものもございました。

 裏(?)は、ちゃんと『ハングル』で書いてございますのです
 ねぇ。

 こちらには、ZM400A-APF という400Wモデルが併記され
 ておりますが、Zalman のサイトにも現時点では何も情報は
 ございません。

 このマニュアル内の記載に拠りますと、+5Vが40Aに強化
 され、+3.3Vと+5Vの合計出力制限は235Wとされております。



さて、『忌憚無いご意見を』とのご要望でございましたので少々愚考を述べさせて頂きますが、
SPI Electronic の製品はこちらもそして FSP400-60GN もそうなのですが、手間暇をかけて
耐熱チューブが被せられていたりと一見丁寧な造りの様に見えますが、ACインレットにXコンや
Yコンが取り付けられていたり、妙なところで3次元配置が駆使されていたり致しまして、設計上
では平均的な台湾製PC電源といったところではないかと思われます。

気になりますのは、主だった素子の足に履かせられております フェライト・ビーズ でございます
が、某所の資料に拠りますと、『フェライト・ビーズは高周波で抵抗成分が大きくなる性質がある
ために、高周波ノイズを熱に変えて吸収する働きがあります。』とございます。 また『出力整流
ダイオードのリードに円筒形のビーズ・コアを入れることによってリカバリ・ノイズを抑制すること
ができます。』ともございます。

MOSFETのゲートにフェライト・ビーズを使用することの効能に付きましては、幾つかの文章を
発見致しましたが、具体的な記述に乏しいために私のアルコール漬けの脳味噌ではイマイチ
理解出来ません。(笑)


お師匠様 に拠りますと、 『全体的にそれなりな気の使い方をした製品のようには見受けられる
が、Jamicon とか Fuhjyyu はやっぱ イヤ じゃ。』
だそうでございます。(爆)


株式会社アスク」さんからのご回答に拠りますと、『400Wは年末〜来年頭にかけて発売予定』
とのことでございます。


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