飛んで火に入る? MPT-301


PC電源の腑分けなどという変った趣味を持っておりますと、やはり変ったこともございますよう
でして、何と今回は「腑分け依頼」によるものでございます。

ご依頼主は、PCケース等を輸入販売なさっていらっしゃる ウォーリック株式会社 さんでござい
ます。 今回のような『紐付き』は、余り私の好むところではございませんのですが、今回ばかり
は、行き掛かり上致し方無いものでございまして。(汗)

ラベル
 こちらが今回の「ブツ」でございまして、
 Macron Powerの「MPT-301」という、
 出力330Wの代物でございます。

 +5Vは31A、+12Vは12Aと300Wクラス
 としては普通でございますが、+3.3Vは
 14Aしか出せないようでございまして、
 こちらは250Wクラスですか。(汗)

 +5VSBは、何と3.0Aでございます。


全体像
 こちらが、全体像でございまして、メインコネクタ
 のケーブル長は、40cm程でございます。

 Peripheral Power Connector は6個でして、
 またFloppy Drive Power Connector は2個
 でございますが...、
 PPC*3+FDPC*1で2系統になっておりますね。

 1系統に4つのコネクタでは使い辛いですし、
 せめて3系統にして頂きたいものです。


後部
 こちらが、電源後部になります。

 切替スイッチ、On-Offスイッチがございますが、
 サービス・コンセントはございません。

 特に不審な点はございませんようです。


コネクタ
 右が、Auxiliary Power Connector で、中央
 が、ATX Main Power Connector、そして左
 が、+12V Power Connector でございます。

 むっ、何か違和感を感じると思いましたら、1部
 のケーブルの色が標準と異なりますね。


それではそろそろ、はじめると致しましょうか。 お姉さ〜ん! 取り敢えず、ビール!!(笑)

開腹
  何じゃい、ヒートシンクがしょぼいな。
 : そうですね。 最近では珍しいですね。
  設計も、変ったところは無さそうじゃな。
 : そうですね。 オーソドックスですね。
  んじゃ、後は1人でやれ。 わしは飲む。
 : そうですね。 って、おいおい。(汗)


FAN
 : FANは、こちらでございます。
  これは良いの、日本電産じゃな。
 : 「BETA SL」でございますが、0.09Aとあり
   ます。
  ふむ、少しは期待出来そうかな?
 : やっとやる気になりましたか。


1次側
 : 1次側ケミコンは、Fuhjyyu Electronic
   200V・680µFの85℃品でございます。
  良くある奴じゃのう。
 : ブリッジには、PBU605とございますので、
   600V・6Aのものですね。
  あぁ、そうかい。
 : うっ、もう少し真面目にお願いしますよ。


基板中央部
 : それでは、基板中央部でございます。
  バイポーラは、何じゃ?
 : 富士電機さんの2SC2625でございます。
  これも、ありきたりじゃの。

 : 左側には、SBL3040PTが見えます。
   30A・40VのSchottkyでございますね。


中央部反対側
 : こちらは、反対側でございます。
  手前のものは、松下のようじゃが。
 C3150とございますね。
  トランスの手前のフォトカプラは?
 Lite-on Electronics のLTV-817Cです。
  とことん、面白味が無いのぅ。
 うっ、これはいかん。 何かツマミでも頼むか。

  うん? 何か言ったか?
 : いえ、別に...。


ふむ、しかしパワーサーミスタの周りにこんなに空間があるのは珍しいの。
ふむ、この様子ならまだ暫くは大丈夫のようだな。

だから、何をブツブツ言っとるんじゃ?
: いえ、何も...。
わしは取り敢えず、「トマトサラダ」で良いぞ。
: ちぇっ、しっかりと聞こえているじゃん。

2次側
 : それでは、2次側でございますが。
  左の16pinのものは?
 Fairchild SemiconductorのKA7500Bで
   ございます。
  それでは、右はLM339じゃな?
 : はい。 こちらは、ON Semiconductor
   ものでございます。
  左上のレギュレータは、+5VSB用かの?
 : そのようですが、確認不能でございます。


出力部
 : こちらは、コネクタへの出力部ですが。
  まあまあ、こんなもんじゃろうて。

  おや? この2pinのコネクタは何じゃ?
 : FAN用のコネクタなのですが...。
  繋がっておらんが、外したのか?
 : いえ、それが別のところに...。
  うん、何じゃぁ?


サーミスタ
 : おやおや、このようなところにサーミスタが
   へばり付いておりますけれども。
  ふむ、FANコントロール用のようじゃが。
 : 後ろは、やはりSBL3040PTでございます。

  この黄色い奴は、彼方此方にベタベタと
   塗られておるようじゃが、余り気分の良い
   ものではないな。

 : そうでございますなぁ。


裏画像
 : こちらが、『裏画像』でございます。
  ほほぅ、なかなか良いではないか。
 : 結構、キレイに仕上がっておりますね。

  変なところに配線されておるようじゃが?
 : それが、FANに繋がっておりますので。
  何ぃ? どれどれ...。

  おやおや、ちゃんとコネクタのパターンに
   繋がっておるぞ。



: はて? それでは何故に、このような面倒臭いことになっているのでございましょうか。
  コネクタ代をケチったとか?
いや、それならば基板の方にも付けないじゃろう。 恐らくは、日本電産にはコネクタ付で
  発注したのじゃが、実際に納品されてきたものにはコネクタが付いていなかったので、仕方
  無くこのようにしたのではないかな?

: 何だ、それだけのことでございますか。(笑)
さて、それではわしは本格的に飲むぞ。 お〜い、熱燗を頼む!
: はいはい、ご随意に。


それでは素面に戻りまして(笑)、テスタを当ててみることに致しましょう。

+3.3v +5v +12v

起動直後暫くの間は、+5Vと+12Vが0.01Vほど触れますが、直ぐに安定するようでございます。

しかし、キレイに出力が揃っておりますね。 基板上の何処にも半固定抵抗等はございません
でしたようですから、最初からの設計がしっかりとしているということでございましょうか?


さてこの度、安物のクランプ・メータを入手致しましたので、試しにといっては何ですが、少々
測定をしてみました。 こちらの1GHzDualマシンで、 SL BENCHを実行中の値なのですが、

+3.3Vは4.9〜5.2A、+5Vは8.3〜8.4A、+12Vは0.1〜0.2Aでございました。

う〜ん、こんなものなのですかね? 測定方法は間違っていないと思うのでございますが。(笑)
因みに、アイドル中のHDDは+5Vが0.4A、+12Vが0.2A程でございました。


ところで「BETA SL」でございますが、確かに音は静かなのですが、比例して風量も少ないです
ね。 しかし、上記の測定中も温度は上がっていないのか、音も風量も全く変りませんでした。


さて、といったところで ウォーリック株式会社 さんよりご指摘を頂きました。 この電源の正式
な型番は、「MPT-301N」だそうでございます。 「N」はNidec製FANを採用した静音型でして、
N」の付かない通常のMPT-301では、これとは別のファンが使用されているそうでございます。

また、FANから基板へ直接ハンダ付けされておりますのは、MPT-301Nが日本向けの特注品で
あるためだそうでございます。


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